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Ingredients 米 - Rice 酵母 - Yeast 水 - Water 麹・こうじ - Koji 人々 - People 地方と気候 - Land
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酵母の重要性 他の要素と同じく「酵母」もまた酒造りの重要ポイントです。特に香りにその違いが現れます。人間の味覚は嗅覚による ところが大きいので、大切な原材料の一つといえるでしょう。
「利き酒をするには、優れた嗅覚が必要」―― まず利きぢょこを軽く揺すって香りを立たせ鼻にもっていき、小刻みに香り(「立ち香」)を嗅いで 、フルーツや花など思いつく具体的なものにたとえます。そして小スプーン1程度の量を口にいれ、音をたて、すするように息を吸い、舌の上でころがして味を見、鼻から息をだして香りを確かめます。これは「含み 香」と呼ばれ、実際飲んだ後また立ち上がってくる香りを「もどり香」といいます。どの香りにも酵母が大きく影響するのです。
酵母って何?なぜ必要? 酵母は、糖分をアルコールに変える微生物です。アルコール飲料には欠かせないもの。
お酒の種類によって、それぞれの作り方に適した酵母が使い分けられています。
米・水と一緒に「酵母」を入れ、混ぜて酛(もと)ができあがります。これにさらに米・麹・水を加えタンクに仕込んだものが"もろみ"。この中で、もともと入れておいた酵母が発酵します。発酵はゆっくりで、7〜20℃と 比較的低温。日本酒のさまざまな香りを生み出します。
日本醸造協会 一般的な酵母は「日本醸造協会」が蔵元に配布する「協会酵母」とよば れるものです。現在は15種。いずれも「協会〜号」とナンバーがついています。この中で、吟醸酒用として有名なのが「協会9号」(K9号、と記されることもあります)。現在実際に使用されているのは7,9,10,14 ,15号です。
最近では各都道府県ごとの酵母開発競争が盛んに行われています。長野県の「アルプス酵母」や秋田県の「秋田流花酵母」(AK-1)などが話題になっており、香りの出やすい吟醸酵母や、新しい酒質に合う酵 母の開発が進められています。
意識的に飲んでみる たしかに酒を一度口の中にいれてしまえば、違いを感じることは難しいかもしれません。
けれども意識的に「この酵母を使った酒はこんな香りがするのか」と思って飲むようにしていけば、自分の感覚が鋭くなっていきます。すると世界が広がって、お酒を飲むことにも、それ以外のことに対しても創造力 が働くようになります。よく言われることですが、利き酒ができるようになるには「記憶力と、自己表現の力」が必要なのです。…が、そこまで難しく考えなくても、とにかく「意識的にお酒を飲んでみる」ということは 、シンプルに「楽しい」ことです。
最近、とくに高質な酒の瓶には、どんな酵母を使ったかということが記載されるようになってきました。それを見つけて、いろいろな酵母の特徴をつかんでみてください。
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