蔵とその歴史 The Kura and Its History 大正6年創業者・柿崎宗光氏が地元の同志と共に「浅舞酒造株式会社」を設立。昭和5年から9年まで、全国品評会で4年連続の優等賞を受賞。昭和18年、戦争のために廃業社 に指定されましたが、翌年特例によって新たな酒造免許が交付され、それ以来毎年醸造がつづけられています。
経営の低迷から、一時はコストのかかる吟醸酒の製造を断念したこともありましたが、五代目社長・柿崎秀衛氏と、以前は農業に従事 し酒造りは全くの素人だったという現杜氏の森谷康市氏が、若さと情熱をもって試行錯誤をくり返した結果、平成三年〜七年までの、秋田県では初の全国新酒鑑評会・五年連続金賞受賞の快挙を成し遂げています。その当 時の奮闘ぶりは「夏田冬蔵」(無明舎出版・рO188-32-5680)に描かれています。
「水も米も人もすべて地元秋田のものを使っているからこそ"地酒"と呼べる」という信念の基に、地元平鹿町の米、敷地内に湧き出る軟水を用い、地域に根ざした酒造りを行っています。
こだわりは秋田 Emphasis on Akita 現在、浅舞酒造の石数は700石(一升ビンで7万本)。酒造りは毎年10月 半ばから、4月上旬まで行われています。将来的には2000石位の規模を目指していますが、何よりもまず品質にこだわり、本物志向で酒の背景がみえる酒造りがモットー。
地元出身の杜氏、地元で作られた米、秋田生まれの酵母の三位一体。あくまでも「秋田」にこだわり続ける小さな蔵です。
地元・平鹿町(ひらがちょう) 「天の戸」を醸しだす浅舞酒造は、秋田県の南部、穀倉地帯 が広がる横手盆地の中心地、平鹿町浅舞地区にあります。町の人口は約1万6千人。農業中心の町で、特に稲作、スイカ、りんごの名産地として知られています。
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