蔵とその歴史 The Kura and Its History 阿賀野川と常浪川の合流点に開けた阿賀野川ラインの中心地,新潟県津川町は水と緑の豊かな自然に恵まれ、また越後と会津を結ぶ重要な河口としても栄え、すでに江戸時代より独占的に酒造りが許された銘醸地です。
弊社はこの地に明治13年(1880年)に創業し、当時の醸造記録が残っております。霧の発生しやすい気候は奇祭「狐の嫁入り行列」で全国的に有名になりましたが、この湿潤な気候と寒暖の差の大きい事が米の生育や酒造りの環境に良い影響を与えております。
酒名の「麒麟」は聖人が生まれる時に出現すると崇められている中国の空想上の動物、「麒麟」に由来し,弊社の酒が人生の晴れの席で飲まれる吉を呼ぶ酒でありたいとの願いが込められています。屋号は「蒲原屋」で由来は地名の蒲原郡の蒲原ですが古くから地元では親しみを込めて蒲原屋さんと呼ばれています。今年 (2004) この屋号から付けた製品を新発売致しました。
麒麟 秘蔵酒
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The Sake 最高の原料米と清澄な水、冬季の雪深い寒冷な気候、そして越後杜氏の技で支えられた酒は総じて豊かな芳香とスッキリした呑み心地の極上の味わいを醸しています。新潟は米どころとして有名ですが、弊社は地元蔵元2社で奥阿賀酒米研究会を組織し、酒米の品質向上に努力しています。また酒造りにもっとも大切な水に関しては新潟県の名水百選に選ばれている、地元近くの薬師清水を高級酒に使用しています。こうした努力の結果、全国新酒鑑評会では度重なる金賞を受賞しています。ちなみに近年では99、00、01、03、04と続けて金賞を受賞しています。
The People 弊社の蔵の特徴として、酒質の品質設計に現社長・佐藤俊一と会長・平八の親子二代に渡る醸造技術の専門家が携わってきた事にあります。二人は国税庁酒類鑑定官の経歴を持ち、酒造りの隅々にその技術を生かしてきました。二人の技術と杜氏の長年の経験の調和とで全国でもトップレベルの高い品質を維持してきました。弊社のある新潟県には大小含め100ほどの酒蔵があり、水、米、杜氏の酒蔵環境に恵まれた蔵が多いですが一般的な酒質の特徴としては"淡麗辛口"であると言われています。当社の酒質も淡麗辛口に入りますが最近、消費者のニーズが淡麗だけに留まらず、インパクトを求める傾向が見えて来ましたので、時代に則した対応として淡麗を基本に呑み応えのある酒を目指しております。
Size and Characteristics 弊社は年間3600石の酒を生産しています。これはLiterに直すと約650KLです。規模から言いますと決して大きくはありませんがかといって小さな蔵にも入らない中規模の蔵といえると思います。このサイズは麒麟の酒をご愛顧のお客様にとっては造り手と対話をしてご意見を反映できる大きさであり、また蔵の造り手にとっては手造りの味の良さをお客様にお伝え出来る大きさであると思います。
Notable Quotes 新潟県が生んだ偉大な発酵学の権威である坂口謹一郎博士は著書"日本の酒"のなかで「麗しい日本の酒を世界の多くの人々に啓蒙しなさい」と書き記されました。弊社はこの言葉を博士の出身地新潟に住む蔵元として大切にしてきました。一方、食のスタイルですが国の内外を問わず、一昔前から比べるとかなり多様性を帯びて来るようになり、和洋中という分け方よりは素材を重視したスタイルに変化し、創作寿司や形にとらわれないフュージョン料理がもてはやされるようになって来ました。酒と食はいつも隣り合わせで、美味しい料理には美味しい酒が欠かせませんが日本酒も近い将来、世界中のテーブルに並べられる日が来る事を望んでおります。
The Toji and Kurabito 酒蔵歴58年の越後杜氏、山賀健一郎が13名の蔵人を束ね、伝統の技と近代設備を見事に結びつけながら良質の酒造りに励んで来ましたが、今年から歳の若い"頭"の伊藤正敏に今後の指導をゆだねる予定にしています。杜氏が交代しても麒麟の酒造りのスタイル−基本を重視し、日々挑戦しつづける、蔵人の和を大切にする姿勢はこれからも変わらないでしょう。
CONTACT INFO 〒959-4402 新潟県東蒲原郡阿賀野津川3644番地 TEL 81-2549-2-3211 FAX 81-2549-2-5618
Web: http://www.sake-kirin.com
下越酒造の近所
阿賀野川
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